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緊急出版! !
独裁者・プーチンを徹底解明!
その内在的論理を理解しなければ、ウクライナ侵攻を理解することはできない。
外務官僚時代、大統領となる前の若き日のプーチンにも出会った著者だからこそ論及できる、プーチンの行動と思想。
〈戦争の興奮から距離を置いて、プーチンのそしてロシア人の内在的論理をとらえることが本書の目的だ。(中略)ロシアについて論じるときに私は、常に理解しがたい他者の内在的論理をつかみ、表現する努力を行ってきたつもりだ〉(はじめにより)
〈インテリジェンス(諜報)の世界で、お人好しは生き残っていくことはできない。だからインテリジェンス・オフィサー(諜報機関員)は、職業的におのずと陰険さが身につく。ただし、プーチンのように、陰険さが後光を発するほど強い例は珍しい。「プレジデントホテル」で死神の姿を見たときから、私のプーチン・ウォッチングが始まった〉(本文より)
※本書は、著者が論壇デビューした2005年から発表したプーチン論を再編集し、新たにウクライナ情勢を加えて大幅に加筆・修正したものです。
●著者/佐藤優
●出版社/潮出版社
●発行年月日/2022年6月3日
●商品コード/9784267023477
●サイズ/新書版
●ページ数/272
著者について
佐藤優(さとう・まさる)
1960年、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、専門職員として外務省に入省。在ロシア日本大使館に勤務し、主任分析官として活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、09年6月執行猶予付有罪確定。13年6月執行猶予満了。刑の言い渡しが効力を失った。
著書に、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『自壊する帝国』(新潮文庫)、毎日出版文化賞特別賞を受賞した『国家の罠』(新潮文庫)、『創価学会と平和主義』(朝日新書)、『創価学会を語る』(松岡幹夫との共著/第三文明社)、『神学の技法』(平凡社)、『佐藤優の「公明党」論』(第三文明社)、など多数。第10回安吾賞受賞。
【目次】
はじめに
第1章 仮面のプーチン
「死神がやってきた」──プーチンとの最初の出会い / 信仰者としてのプーチンの素顔 / 鈴木宗男議員の涙に感化された人情家プーチン / プーチン政権を正当化する学校教育 / 帝国主義強化のためのシンボル操作 / 許容できる範囲の独裁 許容できない独裁 / 独裁者プーチンとジャーナリストの対話 / 自ら「やらせ」に言及したプーチン
第2章 プーチン 独裁者への系譜
ただの中堅官僚だった30年前のプーチン / インテリジェンス・オフィサーの掟 / 中堅官僚がトップまで成り上がれた理由 / 絶対に人を裏切らないプーチンの生真面目さ / エリツィン大統領からプーチンへの権力移譲 / 寡占資本家を切り捨てたプーチンの冷徹 / 自身の周辺に配置した政治エリート集団 / ツァーリ=皇帝としての自覚 / プーチンがシグナルを送ってきた瞬間 / 敵と味方を仕分ける 敵は徹底的に潰す / 無意味な発言を避けて天命を信じる
第3章 20年独裁政権構想とユーラシア主義
スターリンの正統な後継者 / 「プーチン20年政権構想」の帰趨 / 大統領年次教書演説から読み解くプーチンの野望 / 国家体制強化のシナリオ /「民族の理念」の探求 / ロシア「中興の祖」としての自画像 / KGBインテリジェンス・オフィサーとしてのDNA / プーチンの神憑り / 2011年に大統領選出馬を表明したプーチン首相 / スターリンに次ぐ長期政権となるか / 帝国主義的再編を急速に進めたロシア / プーチン論文から読み解く帝国ロシアの国家戦略 / プーチンの世界観 / 統合強化に乗り出した2011年のプーチン / 2012年の大統領選挙で圧勝したプーチン
第4章 北方領土問題
1999年に実施された小渕総理とプーチン首相の日露首脳会談 / チェチェン問題を利用した北方領土問題の駆け引き / 1999年の小渕総理・プーチン首相会談 / エリツィン大統領の辞任とプーチンへの権力移譲 / プーチンが柔道家としての仮面を前面に押し出した理由 / プーチンから出された重要なシグナル / 2001年の森・プーチン「イルクーツク声明」に立ち返れ / 北方領土についてプーチンが口にした「50対50」の意味 / プーチン会見録から読み取れる重要なシグナル / プーチンがもつ政治家の顔、戦略家の顔、歴史家の顔 / 2021年6月のプーチン大統領記者会見
第5章 クリミア併合
ウクライナ人の複合アイデンティティに目を凝らせ / 絶対に認められなかったウクライナのNATO加盟 / ガリツィア地方=西ウクライナの歴史をつかめ / ウクライナでの歴史的な宗教対立 / ウクライナ語を自由化するための民族解放運動 / 排外主義と反ユダヤ主義を煽動するウクライナの民族主義者 / クリミア自治政府による2014年3月の住民投票 / 住民投票のクリミア半島にロシアが「自警団」を派遣した理由 / プーチンによるクリミア併合の既成事実化 / 2014年9月の第1次ミンスク合意 / 2015年2月の第2次ミンスク合意 / ウクライナ=正義なのか
第6章 ウクライナ侵攻
開戦前夜にプーチン大統領が発した言葉 / プーチン大統領が胸の中に秘めていた戦略 / コメディアンが大統領に化けた ゼレンスキー大統領誕生劇 / ヨーロッパ最貧国となったウクライナ / 自爆型ドローンでロシアを煽ったウクライナの責任 / エマニュエル・トッドの見立て / シカゴ大学ジョン・ミアシャイマー教授の見立て / マルレーヌ・ラリュエルの『ファシズムとロシア』 / ナチス支持者ステパン・バンデラの影 / 戦況をさらに悪化させるドイツのショルツ首相発言 / ゼレンスキーの獲得目標とプーチンの獲得目標 / 経済制裁で戦争が止められた試しはない / 効果を発揮していない西側陣営のロシア封じ込め戦略 / 「Quad」4ヵ国の温度差 / プーチンが頭の中で思い描く「ロシア帝国の地図」
終章 平和への道程
「ニュークリア・シェアリング=核共有」という幻想 / 戦争を食い止める手段は、どこまでいっても対話である / 核戦争による破滅など誰ひとり望んでいない / 本心では平和を望んでいるウクライナの民衆 / 第2次世界大戦の教訓 / 戦後を見据えて対話の波を起こせ / 平和のための「闘う言論」 / 戦争の熱狂にブレない平和主義
※見出しは一部抜粋
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